島原鉄道の起点「諫早(いさはや)」駅へ
夏の青春18きっぷシーズンに島原鉄道に乗車する計画を立てました。初日は、京都から鳥栖まで在来線で移動。2日目の鳥栖駅始発の長崎本線でここ諫早駅まで普通列車でやってきました。位置ゲー「駅メモ」で見ると鳥栖駅から諫早駅まで約93km。しかし肥前鹿島駅から諫早駅までの間に広がる有明海を臨む車窓は本当に美しかったです。
ちなみに諫早駅にてゲームのランクは1段階アップしました。
「諫早」駅にて出会った「神代みさき」さんとは?
長崎新幹線開業前の諫早駅より念願の島原鉄道初乗車。諫早駅の島原鉄道乗車口では、鉄道むすめ「神代みさき」がお出迎え。ちょっと他の鉄道むすめ達と比べておねえさんっぽいなぁと思い後で公式サイトを調べてみると「元某バス会社のガイドで「幸せの黄色い列車」に憧れアテンダントに就任」といったキャラ設定でした。なんとなく納得。写真にも同様の紹介文のポップが置かれています。
この列車で日本一海に近い駅と言われる大三東駅を最初に目指します。島原鉄道では現在15両の車両が在籍。一部車両はヘッドマークを装着、もしくはラッピングが施されています。この日の朝乗車した車両は島原鉄道のイメージキャラクター「鯉駅長のさっちゃん」とその仲間たちが描かれたラッピング車両しあわせを運ぶ「さっちゃん号」。
▼さっちゃんのご紹介(島原鉄道さん公式サイトへ)
車内のあちこちに「鯉駅長のさっちゃん」とその仲間たちがあしらわれています。
この夏からこんなセットが販売されているようです。このポスターの大三東駅の写真、海側の干潟から撮影しているのでしょうか。大変そうです。
諫早駅を出発し市街地を抜けると車窓は干潟を干拓したような雰囲気が残る田園風景が広がります。
列車交換を行い進む単線の島原鉄道
島原鉄道は全線単線なので途中駅で列車交換を行います。路線距離は諫早駅~島原港駅 43.2km、全24駅。関西人の感覚でいえばちょうど京都~大阪間ぐらいの距離でしょうか。
途中駅で列車交換。島原方面に向かう年配の乗客を温かく見守ります。構内踏切のある駅は旧国鉄時代の名残。昭和レトロな光景です。
海の見える駅「大三東」駅の魅力
車窓に有明海が迫ってくると間もなく大三東駅に到着。
大三東駅に到着。すぐに構内踏切より線路を渡り、対面ホームから乗ってきた車両を有明海と黄色いハンカチをいれて撮影。このワンカットを撮影できたので大満足。
乗ってきたしあわせを運ぶ「さっちゃん号」はゆっくりと発進、島原港駅へ向かって行きます。
最近、女優の上白石萌歌さんが出演されているキリンレモンのCMでますます知名度が上がった当駅。町おこしプロジェクト「しあわせの黄色い列車王国」によるメッセージを記した黄色いハンカチを掲げる企画が大当たり。この日も風が強くパタパタとたなびいいてました。
海の見える駅として大人気の駅なのですが、訪れる方は自動車が多いです。肝心の鉄道の利用者が少なく先の列車で駅に降り立ったのは私一人。現在、島原鉄道は、国と県からの支援を受けており、その10か年計画が2024度が最終年度となるそうです。厳しい経営状況が続く島原鉄道は存続問題に揺れ動いています。
この日のこの時間は満潮時と時間差が少しあるようで手前には干潟が表れています。
まず諫早駅行きの車両がやってきました。この時間、大三東駅で列車交換のため上下ホームとも車両が入ります。
駅舎側から2両とも入れて撮影したいところですがその場合、下の写真に写る島原港駅行きに乗車できません。よって今回は乗車するホームから撮影します。これはこれで雰囲気は伝わりますかね?この後、急いで乗車。
現在の終着駅「島原港」駅
旅の目的でもある島原鉄道の完乗を目指すためにまず現在の終着駅である島原港駅までやってきました。かつてはこの先の加津佐駅まで島原半島の外周をぐるっとまわる70kmを超える長大な路線でした。その先に続く鉄路があった名残がこの駅にも残っています。
新しい神代みさきの駅看板が現在はこの駅が終着駅であることを再認識させてくれます。
大三東駅から乗車してきたラッピング車両を後で調べてみると「おどみゃ島鉄号」。伝承される「島原の子守唄」がモチーフだそうです。ちなみに「おどみゃ」は< 私の >という島原の方言だそうです
朝、始発で鳥栖駅を出発して島原港駅にて島原鉄道完乗。青春18きっぷでの旅につき普通電車で来訪。やはり時間がかかりましたがなぜか謎の達成感があります。
そのまま待って折り返してもよいのですが、せっかくなので車両基地のある島原船津駅で待ち構えて撮り鉄しようと思い、一駅徒歩で戻ることにします。
レトロ感漂う「島原船津」駅
島原港駅から島原船津駅まで約1km。列車到着の時間までさほど余裕はなく速足で向かうと10分ほどで到着。この日初めて知ったのですが島原鉄道の有人駅は列車が到着するまでホームに入れない規則があるようでした。今回は駅員さんの好意で駅構内の指定の場所でのみOKということで事前入場させていただきました。ちなみに島原船津駅は長崎県最東端の駅でもあります。
単式1面、島式1面の計3線のホームがあり車両基地が併設されています。左端の車両はおそらく「しまてつカフェトレイン」のようです。一度こういったクルーズトレインに乗車してみたいものです。
しまてつカフェトレイン公式サイトURL
先ほど乗車した「おどみゃ島鉄号」が島原船津駅にやってきました。乗車して次は島原城最寄りの島原鉄道の中心駅島原へ向かいます。
島原城と島原鉄道
島原駅に到着。次の諫早駅行きの列車まで約1時間ほど、島原城あたりだけでも街の雰囲気を感じたく早速散策に出かけます。
乗ってきた「おどみゃ島鉄号」は島原駅を出発、諫早駅に向かっていきます。
島原城は想像より立派でびっくりました。天守閣を取り囲むよう車の駐車場があるのはガッカリしました。時間がないのと眺望を楽しむには天候が悪いので今回は入場はパス。そのかわりブランチで城の茶屋さんで島原名物のそうめんをいただきました。これがとてつもなく美味しかったです。水の都で知られる島原。伏流水の飲料水のおいしさが明らかに違いを引き立たせています。
島原駅に戻ります。
駅構内を見渡すとポップが間もなく開業する長崎新幹線をPRしています。タレントは長崎県出身(といっても五島列島ご出身)の長濱ねるさん。
島原駅構内の改札近くには大三東駅のその日の満潮時刻を知らせてくれる「神代みさき」のパネルがあります。私が今朝、大三東駅にいた時間帯はは9時30分頃からの小一時間でした。つまり満潮から約5時間後、潮が引き出している時間帯だったようです。干潟が姿を現し始めていたということで納得。
島原駅に諫早行きの列車がやってきました。
島原市街の中心駅だけあってここでは私以外に地元の学生さん、観光客らしき乗客が十数名乗車。
駅看板と「神代みさき」
どの駅看板にも「神代みさき」が描かれているのが印象的です。
再び「諫早」駅にて
諫早駅に到着。ここからJR長崎本線に乗り換え、本日の宿泊予定地の長崎市内を目指します。
諫早駅に「白いかもめ」こと885系特急かもめ号が入線してきました。長崎新幹線開業後はこの諫早駅にこの車両がやってくることがなくなります。肥前鹿島から長崎まで架線も外され非電化になるそうです。三セクへの転換は開業後20年だったか、行われないようです。しかし特急街道から一ローカル線になるのは一抹の寂しさを覚えます。
本日の島原鉄道の旅の紹介はここで終わります。またゆっくり丸一日かけて沿線をゆっくり散策したいと感じるすばらしいエリアでした。ここから今晩の宿泊予定地である長崎市内へ向かいます。
今回の記事もご覧いただきありがとうございました。